オイル百科

しその実油(えごま油)

脂肪酸が豊富!酸化しやすいので注意

しその実油はシソ科植物のえごまの種子から搾った油で、えごま油とも呼ばれています。、菜種油が普及するまでは、日本ではこの油が一般的なものでしたが、菜種油が普及したため知名度が低くなってしまいました。1990年代に、α-リノレン酸が豊富に含まれていることから、健康に良いオイルとして注目されましたが、えごま油の名がすでに忘れ去られていたために、「しその実油」として販売されることが多くなりました。

しその実油(えごま油)がカラダに良い理由

しその実油(えごま油)には、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸、リノール酸、α-リノレン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などの脂肪酸が豊富に含まれています。

1970年代に、イヌイットの人々に心筋梗塞や喘息がきわめて少ないことが注目されました。これはイヌイットたちが魚や海獣類を多く食べていることが理由とされ、魚油中のEPAやDHAなどのn-3系脂肪酸によるものだと言われています。しその実油(えごま油)に含まれるα-リノレン酸は、体内でEPAやDHAに変化しますので、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などの生活習慣病の予防を期待することができます。
また、しその実油(えごま油)にはポリフェノールの一種であるロズマリン酸が多く含まれており、アレルギーを抑制する働きがあるので、アレルギー症状や花粉症に悩んでいる人にはおすすめです。
また、なめらかで柔らかい肌を保つ効果があり、肌の健康を守るほか、傷の治療にも役立ちます。
そのほかに、認知症やアルツハイマーなどの疾患、喘息や気管支炎の緩和、湿疹の改善、不眠症の改善、リウマチ改善、うつ病改善、関節炎の改善などにも効果があるといわれています。

しその実油(えごま油)を使った調理のポイント

しその実油(えごま油)は熱に弱く、とても酸化しやすい特徴があります。加熱すると成分が壊れ、有害物質を発生することがありますので、低温圧搾(コールドプレス)と表示されているものを選ぶのがおすすめです。一番のおすすめは、冷たいまま使うことです。
しその実油(えごま油)には独特のえぐみがあり、青葉のおひたしや納豆など、クセや苦味のある食材と相性がいいようです。マリネオイルやドレッシングにしたり、野菜ジュースに入れて毎日摂取するのもいいでしょう。

しその実油(えごま油)はとても酸化しやすいので、光や熱、酸素、水、金属などを避け、可能なら遮光性の高い容器で冷蔵保存しましょう。未開封のものでも賞味期限は半年ほどです。

しその実油(えごま油)の成分

α-リノレン酸 59%
オレイン酸 20%
リノール酸 13%
8%

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脂肪酸が豊富!
酸化しやすいので注意