オイル百科

チアシードオイル

中南米のスーパーフード「チア」、オメガ3脂肪酸が豊富

チアシードとは、主に中南米で栽培されるミントの一種であるシソ科の植物「チア」の種で、近年、スーパーフードとして注目されていますが、その歴史は古く、古代マヤ・アステカでは紀元前から大切な食料源として重用されていました。その名はマヤ族の言葉で「力」を意味するそうです。チアだけを食べていればほかに何も食べる必要がないといわれるほど、栄養に満ちあふれているとされたのです。
チアシードオイルは、豊富なα-リノレン酸を熱で壊さないよう、熱を加えずに圧力をかけて搾るコールドプレスで製造されています。

チアシードオイルがカラダに良い理由

チアシードオイルには、オメガ3脂肪酸が豊富に含まれており、中でもα-リノレン酸を60%以上も含有しています。これは他のオメガ3系オイルと比べても高い比率です。
オメガ3脂肪酸は、善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを減らし、動脈硬化を予防します。これにより、心筋梗塞や脳梗塞を予防することにもつながりますし、中性脂肪を減少させる働きがあり、全身の血行を促進しつつ代謝も上げられますので、ダイエット中に摂取するのに向いています。
オメガ3脂肪酸は、体内で、青魚に多く含まれるEPA・DHAという成分に変化しますが、脳の栄養素として知られるDHAの働きにより、学習能力や記憶力の向上、認知症の予防など、脳を活性化する働きもあります。

また、チアシードには、ポリフェノールの一種である「ロズマリン酸」が豊富に含まれています。ロズマリン酸はファイトケミカルのひとつで、花粉症などのアレルギー症状を軽減する作用があるといわれ、認知症や高血圧の予防にも効果的です。
抗酸化作用があるビタミンEも豊富です。体内の活性酸素に働きかけて、シワ・シミ・くすみなどの老化や、生活習慣病の予防にもなります。

チアシードオイルを使った調理のポイント

チアシードオイルはサラサラしており、クセのない軽いオイルです。そのほんのりとした香りは野草やイグサなどにたとえられます。
薄い黄色をしており、ヨーグルトやスムージーに入れても自然になじみますし、ドレッシングにしたり、サラダ・納豆・味噌汁・ヨーグルト・スムージーなどに入れたり、パスタ料理の仕上げなど加えるのがお勧めです。
生の状態で摂取するのがお勧めです。炒めものなど、短時間ですばやく加熱すれば栄養分を損なうことはありませんが、天ぷらやフライなどの揚げものには使えません。
小さじ1杯をそのまま飲めば、1日に必要なオメガ3脂肪酸を摂取できます。
保存は冷蔵庫で行い、開封後とは1ヶ月以内に使い切るようにしてください。

チアシードオイルの成分

α-リノレン酸 62.9%
リノール酸 18.8%
オレイン酸 7.2%
11.1%
チアシードオイルの成分

中南米のスーパーフード「チア」
オメガ3脂肪酸が豊富