オイル百科

ヘンプシードオイル

生命力あふれる麻の実から抽出したオイル

ヘンプシードオイルは、中国で3000年も前から食薬品として使用されてきた歴史があります。麻薬として知られる大麻と同じ植物で、酩酊作用があります。ヘンプシードオイルは、この酩酊作用をなくした別な品種の大麻の実から抽出しています。
ちなみに、逆に酩酊作用を強くした別な品種から抽出した医療用のものもあり、こちらはヘンプオイル(カンナビスオイル)といいます。ヘンプオイルはアメリカの一部の認可された州でしか購入できません。
ヘンプシードオイルの特長は、必須脂肪酸のα-リノレイン酸(オメガ3脂肪酸)とリノール酸(オメガ6脂肪酸)がバランスよく80%も含まれており、希少なγ-リノレン酸も含まれています。その割合は2:5:1。これはとても理想的なバランスであると言われています。
また、ヘンプシードオイルは、アルギニンなどの必須アミノ酸9種類をすべて含んでいます。ビタミンC、B1、B2やカロチン、抗酸化成分ビタミンEも豊富です。

ヘンプシードオイルがカラダに良い理由

ヘンプシードオイルの半分近くを占めるリノール酸は、血糖値の上昇を抑制し、悪玉コレステロールを減らしてくれるので、動脈硬化や高血圧、糖尿病予防にも効果があると言われています。

また、α-リノレン酸には、免疫力を強化する作用があります。つまりウィルスなどの細菌から体を守ってくれます。また、ビタミンAは粘膜や皮膚の健康を促します。このためアレルギーやアトピーを改善する効果があり、また、γ-リノレン酸もアトピー性皮膚炎の改善に効果があるとも言われています。
さらに、α-リノレン酸は血液サラサラ効果があります。血栓ができにくくなるので、脳梗塞や心筋梗塞の予防にもなり、脳の血流を良くするので、脳機能アップにもつながって、認知症やうつなどの予防や改善にも効果があるとのこと。
γ-リノレン酸には、頭痛、腹痛、睡眠障害、生理前の不快な症状を改善してくれるそうです。
また、代謝しにくいトランス脂肪酸を含んでいないので、脂肪になりにくく、逆に脂肪燃焼効果があるので、ダイエットにも効果を発揮すると言われています。
他にも、多くのミネラルやビタミン、食物繊維が含まれており、腸内環境を整えてくれるので、便秘解消効果があります。腸は「第2の心臓」とも言われますので、あらゆる病気の改善につながります。

ヘンプシードオイルを使った調理のポイント

ヘンプシードオイルは熱に弱いため、炒め用の油としては使えません。ドレッシングに使ったり、ヨーグルト・スムージーなどにかけたり、生のままスプーンにすくって直接食すのがお勧めです。マリネの漬けこみオイルにしたり、油自家製マヨネーズを作るのもいいでしょう。
酸化もしやすいので、開封後は冷蔵庫に保管し、2か月を目安に使いきるのがいいでしょう。

ヘンプシードオイルの美容効果

ヘンプシードオイルに含まれるα-リノレン酸は皮膚からの吸収が良く、肌の保湿を高めてくれます。また、ビタミンCも含まれており、メラニン色素を抑制し、しわやシミを防いでくれます。
ヘンプシードオイルの成分バランスは健康な皮膚の細胞脂質に近いものだそうです。オイル特有のベトつき感がなく、サラッとしており、肌なじみにすぐれています。潤い、弾力、ツヤのある明るい素肌になります。
炎症や湿疹を抑えるα-リノレン酸、アレルギー症状やかゆみを抑えるγ-リノレン酸もお肌の状態を良くしてくれるでしょう。
普段のシャンプー前に頭皮マッサージに使って皮脂汚れを落としたり、お風呂上がりのマッサージでなじませるといいでしょう。

ヘンプシードオイルの成分

リノール酸 47%
α-リノレン酸 17%
γ-リノレン酸 6%
オレイン酸 4%
26%

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