オイルの選び方

加熱に強いオイルを使って、安全に健康を手に入れよう!

加熱に強いオイルを使って、安全に健康を手に入れよう!

美容や健康に効果がある、カラダにいいオイルが流行っています。
でも、オイルによっては熱に弱いものもありますので、気をつけなければなりません。
どのようなオイルだと加熱に強いのでしょうか。
オイルに含まれる脂肪酸の種類と一緒にご紹介していきます。

脂肪酸の種類

オイルは「不飽和脂肪酸」です。その中でも、オイルの主成分である3種類の必須脂肪酸によって、「一価不飽和脂肪酸(オメガ9系)」と「多価不飽和脂肪酸(オメガ6系・オメガ3系)」と種類が分かれます。
「オメガ6系」と「オメガ3系」は、体内で作ることができない必須脂肪酸で、これがカラダにいいとされる理由です。

熱に弱いオメガ3系脂肪酸

オメガ3脂肪酸の主な主成分は、「α-リノレン酸」や、魚に含まれるEPAやDHAです。
α-リノレン酸は、熱に弱いため加熱は厳禁です。
オメガ3系のオイルには、最近流行っている「エゴマ油」や「アマニ油」があり、どちらもこの成分を多く含んでいるため、加熱しないでください。

オメガ6系脂肪酸

オメガ6脂肪酸の主成分は、「リノール酸」です。リノール酸にはコレストロール値を減らす働きがあります。
ただし、リノール酸はオイル以外の他の食べ物にも含まれています。そのため、食生活によっては過剰摂取になりやすくなります。
また、リノール酸は200℃近くの高温になると、「ヒドロキシノネナール」という毒素を発生します。この毒素が体内に溜まっていくと、身体が炎症反応を起こしやすくなり、アルツハイマーなどの原因にもなるといわれています。
調理時間にもよりますが、炒めものなどは200℃以上になることが多いため、このオイルは使わないほうがいいでしょう。
リノール酸を多く含むオイルには、原料や製造方法などによっても異なりますが「紅花油(サフラワー)・ひまわり油・綿実油・大豆油・グレープシードオイル(ぶどう油)・コーン油・ゴマ油・サラダ油」などがあります。

オメガ9系脂肪酸

オメガ9系脂肪酸の主成分は、「オレイン酸」です。オレイン酸は体内でも合成されるため、摂りすぎに注意してください。
オレイン酸は酸化しにくいため、熱にも強いオイルで、加熱に最も向いているオイルです。

オレイン酸を多く含むオイル

上で説明したとおり、最も加熱に適しているのはオメガ9系脂肪酸を含んでいるオイルですが、どんなオイルがあるのか具体的に見ていきましょう。

オリーブオイル

オレイン酸を多く含む代表格は、なんといっても「オリーブオイル」ですね。オリーブオイルの中に含まれるオレイン酸は70%以上となっています。
エキストラバージンオイルやピュアオイルなどありますが、どちらも加熱には問題ありません。ただし、エキストラバージンオイルは、加熱することで風味が飛んでしまう場合もあります。

キャノーラ油

加熱に強くスーパーなどで安く売られているので使いやすいオイルです。キャノーラ油は菜種ではあるものの、キャノーラ品質を使った油で、海外(カナダ)の原料になります。
海外では遺伝子組み換え品も多いですよね。そのため、遺伝子組換え品での影響を気にする人は避けたほうがいいかもしれません。

サラダ油

サラダ油としか書かれていないものは、アブラナ、大豆、トウモロコシ、ひまわりの種、ごま、サフラワー(紅花)、綿実、米(米ぬか)、ぶどう(グレープシード)などが原料に使われた調合サラダ油です。配合率などは製品によってさまざまですが、リノール酸が少ないサラダ油なら、加熱にも向いています。

菜種油

国産の菜種油は安心ですが、稀に海外製品のものもあります。海外の原料を使用した製品が90%ぐらいあるとといわれていますので、購入時によく注意しましょう。

紅花油とひまわり油(サンフラワーオイル)

紅花油とひまわり油はどちらも「高オレイン酸タイプ」と「高リノール酸タイプ」の2種類のタイプに分かれています。
高オレイン酸タイプのほうは、オレイン酸が70%以上あるのに対して、高リノール酸タイプはリノール酸が70%以上です。

米油

日本人の主食でもあるお米からできたオイルです。オレイン酸を豊富に含み、風味にも全くクセがなく、油の切れも非常にいいため、使い勝手がいいオイルと言えます。

ゴマ油

よく風味づけに使われる、強い香りがある黄金色のゴマ油は、焙煎されているゴマで作られています。
焙煎されていないゴマを使ったごま油は、強い香りも少なく、あっさりとした味わいがあります。
原材料や製造方法などにより多少異なりますが、ごま油は、オレイン酸に加えて「長時間の加熱にも強い酸化安定性」があるため、加熱料理にも優れています。
ただし、製品によってはリノール酸のほうが非常に多く含んでいることもあるため注意が必要です。

コーン油

製品によって、リノール酸が半分以上を占めるほど多いものもあります。

他にも、飽和脂肪酸は加熱に強い

飽和脂肪酸は主に固体となっている油です。
バター・牛脂・ラード・ココナッツオイルなどがあり、いずれも加熱に強いという特徴があります。

製造方法にも注意

オメガ6系脂肪酸とオメガ9系脂肪酸のどちらにも含まれるオイルもあります。これは、製品によって、原材料の成分や製造方法などが異なるため、含まれる成分に差が出るためです。
製造時に、原材料から低温で圧縮して油を絞り出す製法もあれば、高温加熱処理で脱臭や脱色、薬剤(溶剤)を使用しての抽出や精製している方法などもあります。
高温圧縮したオイルの場合、カラダに悪影響をもたらす「トランス脂肪酸」が製造過程の中でつくられてしまっていることもあります。
低温圧縮(コールドプレス)や玉じめ圧縮(昔ながらの安全性の高い製法)は、原材料が持つ成分を多く含み、安全性も高くなっています。
とくにサラダ油は、精製度が高いものを基準としていることがあり、健康に気を配っているなら、低温圧縮(コールドプレス)と記載されていないものには注意したほうがいいでしょう。

加熱に強いオイルを使って、安全に健康を手に入れよう! まとめ

加熱に強いオイルは、オレイン酸を多く含むオイルです。
製品によっては、同じ原材料を使っていても、含まれる脂肪酸の種類が違ってきます。
製造方法によっては安全性が低いため、注意が必要です。
カラダにいいオイルを選んで、健康で美しい毎日を送りましょう。

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