普段から美容や健康のため、体重コントロールを心掛けている!という方は少なくありません。体重が増えれば、前向きな気持ちでオシャレを楽しむことは難しくなってしまいます。そこまで積極的にダイエットを心がけているわけではなくても、不用意に太りたくない方も多いのではないでしょうか。
こんなとき、気になるのがオイルです。油を摂取すればするほど太る!というイメージもありますが、実際には、オイルの種類や、その摂取方法によっても大きく変わってくるものです。
太りたくない!と思うときに、選ぶべきオイルの種類と摂取方法を紹介します。
オイルの種類に注目しよう!
体重コントロールを意識しているとき、「油=悪者」のようなイメージでとらえる方も多いことでしょう。確かに油は高カロリーで、「ダイエット中にはできるだけ避けるべき!」なんて考え方も浸透しています。
しかし実際には、「体重を増やしたくないから」という理由で油を過度にカットすれば、体内のバランスは崩れてしまいます。肌や髪からツヤが失われ、カサカサした印象になってしまうでしょう。
体重コントロールを意識するときに、大切なのは「オイルの種類」に注目することです。
オイルには、大きく分けて以下の2つの種類が存在しています。
- 飽和脂肪酸
- 不飽和脂肪酸
脂肪酸は、炭素が骨格となって結合することで出来上がります。このうち、すべての炭素が飽和結合になっており、科学的に安定しているものが飽和脂肪酸です。
一方で、骨格となる炭素の一部に二重結合(不飽和結合)を持っているのが、不飽和脂肪酸です。不飽和脂肪酸の中は、それぞれの特徴ごとにさらに3つに分類され、オメガ3系、6系、9系があります。
「太りたくない!」という意識が高いときには、飽和脂肪酸よりも不飽和脂肪酸、その中でも特に、オメガ3系とオメガ6系を摂取すると良いと言われています。
化学的に安定した物質である飽和脂肪酸は、そのままの形で「脂肪」として蓄えられやすいという特徴があります。一方、化学的に不安定な不飽和脂肪酸は、別の栄養素と結び付いて、さまざまな場面で使われていきます。
理想としては、オメガ3とオメガ6を、1対4の割合で摂取するのが良いとされています。
オメガ3とオメガ6は、必須脂肪酸!
体重コントロールを意識する上で、重要な役割を果たすオメガ3とオメガ6。実はこれらは、人間の体を維持していくために必要不可欠な物質であるにもかかわらず、体内で作り出すことができない必須脂肪酸の一種となっています。
通常の食生活において、オメガ6はある程度摂取できるのですが、難しいのがオメガ3です。慢性的に不足しがちなので、意識して摂取する必要があります。
オメガ3には悪玉コレステロール量を低下させ、さらに血中の中性脂肪も減少させる効果が期待できると言われています。体重コントロールの側面だけではなく、実は健康面でもメリットの多い脂肪酸なので、積極的に摂取してみてください。
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸、それぞれを含む代表的な食材とは?
体重コントロールを意識する場合には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸をチェックするのがオススメです。しかし油を口に入れるたび、「これはどの種類の油なのだろう」と考えるのは、面倒な作業と言えるでしょう。
飽和脂肪酸に含まれる油としては、バターやラードなど動物性の油が含まれます。熱に強く、安定した物質であるために酸化しづらいと言われています。
不飽和脂肪酸に含まれる油としては、植物性の油や青魚の油が挙げられます。オメガ9に分類されるのはオリーブオイルや菜種油で、オレイン酸を豊富に含んでいます。オメガ6に分類されるのはコーン油、大豆油などで、リノール酸を多く含んでいます。オメガ3にはエゴマ油、亜麻仁油、青魚の油などが含まれています。α-リノレン酸、DHA、EPAが豊富で、「体に良い油」というイメージも強くなっています。
オメガ6は控えめに、オメガ3を積極的に摂取するのがコツ!
毎日の食事においては、コーン油や大豆油などから摂取できるオメガ6を控えめにする一方で、α-リノレン酸を含むオメガ3系の油を積極的に摂取しましょう。
とはいえ、難しく考える必要はあります。以下のような生活習慣を意識するだけでも、オメガ3の摂取量を増やすことができます。
- 夕食のおかずに、魚系メニューをたくさん取り入れる
- オヤツにくるみや大豆など、ナッツや豆類を取り入れてみる
- 朝食のサラダに、エゴマ油や亜麻仁油をかけて食べる
オメガ3は、脂肪と混ざりにくく、体内に蓄積されないため「太りにくい油」として知られています。またそれだけではなく、α-リノレン酸は体内の脂肪燃焼を活性化させる成分としても知られています。
オメガ3に注目して摂取することで、「油=太りやすい」という固定概念を覆すことができるでしょう。
【太りたくない人に】油カットは間違い!オイルの種類を見きわめて まとめ
「これ以上体重を増やしたくない!」と思うときには、摂取カロリーを絞るために、「まず油分をカットしよう!」と考える方は少なくありません。
しかし実際には、油にもさまざまな種類があるもの。ここに注目しないまま「全てをカットしよう」とすると、美容面や健康面でデメリットが生じてしまう可能性があります。
大切なのは油の特徴に目を向けて、適切な油摂取方法を検討すること。太りたくない!と思うときには、飽和脂肪酸よりも不飽和脂肪酸に目を向けて、積極的に摂取してみてください。身体にとっても良い作用を期待できるでしょう。