子育て中のママやパパにとって、自分自身のカラダ以上に気になるのが、子どもの健康。特に毎日の食事は、子どものカラダを作り上げるもの。離乳食の時期から、安全性にこだわっている方も多いことでしょう。
離乳食がスタートしたとき、さまざまな食材を少量から試して、子どもにとって「食べられるもの」を増やしていくことになります。子どもの食事に使えるものが増えれば、親の食事と一緒に準備することもできるようになるでしょう。
では、オイルはいつ頃から離乳食に使うことができるのでしょうか。気になる目安を紹介します。
脂質は、子どもの成長に欠かせない栄養素
オイルと聞くと、エネルギーが多く、肥満の原因となり、「なんとなく人間の体にとって、悪いもの」をイメージする方も多いかもしれません。しかし大人にとってそうであるのと同様に、子どもにとっても、脂質は重要な栄養素の一つです。脂質を含めたさまざまな栄養素をバランスよく摂取しながら、子どもは成長していくことになります。
「離乳食に油」と聞くと、少し驚いてしまう方もいるかもしれませんが、その必要はありません。身体にとって良い油を選び、他の食材と同様に少しずつ慣れさせていきましょう。
離乳食でのオイル、いつからOK?
離乳食では、食材ごとに「目安のスタート時期」というものが定められています。どの食材を、いつ頃からスタートするのか、もちろん家庭によって個人差はあるでしょう。しかしある程度の時期を守ることで、赤ちゃんの身体への負担を軽減できます。
では具体的に、離乳食に油を使用できるのは、いつからなのでしょうか。この答えは、油の種類によっても違ってくるということを、頭に入れておきましょう。
バターの場合、少量であれば5~6カ月頃から使用することができます。ただし体への影響を考えると、大量に摂取するのは禁物です。食材の風味付け程度に抑えておきましょう。
一方、食用オイルは、もう少し時間が経ってから取り入れるのがオススメです。5~6カ月頃から使用する方もいますが、赤ちゃんによっては、胃腸への負担が大きくなってしまうことも考えられます。
もし「無理に使う必要がない」のであれば、9~11カ月頃から徐々にスタートするのがオススメです。他の食材と同様に、少量ずつスタートして、赤ちゃんの体に異常が出ないかどうか確認しましょう。
1歳を過ぎて赤ちゃんが油に慣れたら、食事に「揚げ物」を取り入れることもできます。「揚げる」ことによって、食材の雰囲気は大きく変わるケースも多いもの。食事の楽しさを教えるためにも、ぜひ取り入れてみると良いでしょう。
親の食事と調理する場合には、「味付け」に注意しましょう
子育て中のママやパパにとって、離乳食の準備は手間がかかる作業の一つです。まだ量が少ないときは良いものの……ある程度まとまった量を食べるようになると、「親の食事と一緒に調理したい!」と思うケースも増えるのではないでしょうか。
親の食事と離乳食を一緒に準備する場合、調理の順番に工夫することが大切です。たとえば大人の「味噌汁」を作る手順で、柔らかく煮た野菜を味付け前に取り出しておけば、子ども向けの離乳食に使えるでしょう。
子どもにとって食べられるものが増え、油も使えるようになれば、親の食事と一緒に準備できるメニューの幅も広がります。炒め物や揚げ物も、一緒に調理できれば苦労も少なくなるはずです。
この際に気を付けなければならないのが、「味付けを大人に合わせ過ぎない」ということです。離乳食期は、子どもの食事習慣の基礎を作る、大切な準備期間でもあります。この時期に「大人向けの濃い味付け」に慣れてしまうと、子どもにとっては「それが当たり前」になってしまうでしょう。
一度「濃い味」を知ってしまった赤ちゃんの好みを、「薄味」へと切り替えるのは簡単ではありません。小さな体に「濃い味」が与える負担は、大人以上に大きなものとなってしまいます。炒め物でも揚げ物でも、離乳食と親の食事を一緒に作るのであれば、「薄味」を基本にして作るのがオススメです。
赤ちゃんがどんな味で食事を楽しんでいるのか、親が知るきっかけにもなりますし、大人の体調を整えるきっかけにもなります。炒め物や揚げ物であれば、「子供向けの味付けで作って、後で調味料をかけて調整する」ということも可能となりますから、ハードルも低いのではないでしょうか。
離乳食に使えるオイルの基礎知識 まとめ
子どもの食事について、普段から悩みを抱えているママやパパは決して少なくありません。子どもの体を大切に考え、そして毎日の食事が子どもにどんな影響を与えているのか、わかっているからこそ発生するお悩みだと言えるでしょう。
油は、人間の体にとって必要なもので、決して「悪者」というわけではありません。適切な時期を迎えたら、子どもの食事にも、適量を使用することが大切です。摂取し過ぎると、大人同様「体重増加」や「健康への悪影響」など、デメリットが生じてしまう可能性があります。「適量」を意識しながら摂取していくのがオススメです。
調理に使用する食用油は、大体9カ月ごろから使用することができます。それ以前はバターなどを「風味付け程度」で使用するのがオススメです。
オイルを使用することによって、離乳食の幅はぐんと広がりますし、調理法を工夫することで離乳食メニューのマンネリ化も防げることでしょう。
オイルを使って、離乳食をより前向きに楽しんでみてください。
※離乳食に使えるオイルの選び方や、良いと言われるオリーブオイルの使い方などについては、次の参考記事をご覧ください。
【赤ちゃんに】離乳食に使っても大丈夫なオイルの選び方
【赤ちゃんに】離乳食にもオススメ!オリーブオイルはいつから使える?注意点は?